ICT支援授業に関する誤解

本日、K市のある学校をICT支援員の指導&サポートで訪問しました。

ここの支援員のITスキルは高い方。システムの使い方からカスタマイズまで、自分で調べてどんどんやってしまう。頼もしい人材だ。

しかし「子どもたちを教えるということ」に関してはまだ研修しきれておらず、今日もひっかかる言動が2点ありました。

まず児童生徒ひとりひとりに貸与されるパソコンを強制的に操作できなくする「操作ロック」ボタンに抵抗感がないこと。

私はいくつかの現場で、数多くの授業参観を行ってきましたが、「操作ロック」ボタンを使用している先生を見たことがありません。先生は授業が中断することはあっても粘り強く言い聞かせて指導する。
だから小学校にあがったばかりの1年生も1学期が終わる頃には先生の説明を聞く時は「手はおひざ」に置くことができるようになるのです。
これは教育の根幹に関わる見過ごせない点だと思います。

もう 1点。多くの機能がカスタマイズされ削られて、納品されたアプリケーションを見て「ほとんど授業で使えないものになってしまいました」との発言。

違うよ。機能の多さ=授業の豊かさではないよ。

私的には、削られて痛い機能もありましたが児童生徒のパソコン画面をIWBに転送する機能は生きており、「これを活用できれば」という見立て。

以前のエントリでも書きましたが、デジタル教科書の多機能さがよい授業に直結するわけではありません。新人教師がデジタル教材を使ったからといって、すぐにベテラン教師と同じレベルの授業ができるわけではないのです。

今はプロジェクトの立ち上げで、機器やシステムの学習に大わらわ。こんな話をじっくりする時間はなかなか取れないけれど、次回の訪問ではしっかり話したい、話さなければと意識しました。