普段からゲーム機器やパソコンに慣れ親しんでいる子どもたちは、ICT機器やシステムを使いこなすのが早いです。そして私たち大人が考えている以上にパソコンやIWB(電子黒板)を用いた授業を楽しみにしています。
こんな場面を目撃したことがあります。
フューチャースクールの1年生のクラス、初めてタブレットパソコンに触れた時のこと。充電保管庫から真新しいパソコンを取りだして自分の席に運んできた時のまぶしい笑顔。
ひととおりの使い方説明の後、タブレットパソコンに慣れてもらうために、Windows標準アプリの「ペイント」で お絵描きをしてもらいました。隣近所でわあわあ言いながら使い方を教えあい、絵を描いている児童たち。
熱気が満ちている教室で、中には夢中になるあまり涎をタブレットのスクリーンに垂らしながら夢中でお絵描きする子も(笑)。
このような熱気はいつまでも続きませんから学習の駆動力、モチベーションとして期待し続けるのは無責任の誹りを免れないでしょう。先生方も「ただ使ってみる」段階から徐々に通常授業の中で「効果的に使う」教具の一つとして飼いならしていく必要があります。
しかしちょっと機器やデジタル教材を触った程度で「これは使えない」と決めつけてしまう先生もいて残念に思うこともあります。
「黒板とチョークがあれば授業はできる」
確かにそうかもしれません。校務に追われて忙しいのも分かります。それでもICTを使うことで教育効果を高められるケースも少なくないはずです。
またデジタル素材は再利用が容易ですから、きつい洗礼を受けた後で恩恵を被る場面も少なくないと思います。
ICT支援授業も緒に就いたばかり。実りあるものにしていくためには、使ってみてどうなのか知見を集め、共有していくしかないでしょう。
ぜひ使える場面から使っていただけたらと切に願います。
そしてそれをサポートする大切な役割をICT支援員は担っているのです。