今朝、6:00台のNHKニュースで電子黒板(IWB)を取り上げていましたね。
概ね客観的な報道で、先生の「子どもたちの顔が自然と上がる」といったIWB利活用において見過ごされがちなポイントも拾っていたのはお手柄。またIWBを使った子どもたちの発表場面や、現場の先生の対照的な意見も上手に拾っていました。
一方でいくつか課題も感じました。
まずIWBの機能とデジタルコンテンツ/機器の機能が区別されていないこと。
例えば国語のデジタル教科書を取り上げていましたが、「筆順のアニメーション」「本文の読み上げ機能」はデジタル教科書のもの。そして、どちらかといえばこれらの機能は一斉学習というよりは、フューチャースクールのように各児童に端末を配布し、そこで個人の習得度に応じて活用したい機能。筆順の分からない漢字って児童ごとに違いますし、一斉指導なら先生が行えばいいわけです。
なお、ICT機器の誘因力というか、子どもたちの視線を集める力に言及する方もいますが、ICT機器を日常的に使い続けていく中で魔法は弱まっていきます。逆に、いつまでもそこに頼らなければならないなら先生の力量を問われても仕方ないでしょう。
次にIWBのみを「黒板」として取り上げたこと。
現場を見ないとなかなか伝わらないのですが、IWBは黒板の板書機能を補完するもので黒板に代わるものではありません。現状では、IWBで動画やコンテンツによる説明・デジタル教科書の投影を行い、ノートに残す内容はきっちり板書する、という「両面使い」が一般的であるように見受けられます。
ここをスキップして「デジタルコンテンツを使うことで効率的に授業を進めることができます」なんて言うから、デジタルアレルギーを持つ方々の不要の批判を買うことになるわけです。
とはいえ、一般の方の視線はこうなんだろうなと再確認するよい機会になりました。