『子ども半減 どんな学校』(朝日新聞)に思う

 2012/3/25の朝日新聞一面の記事『子ども半減 どんな学校』を読みました。
 ICT利活用の視点から思ったことをメモしておきます(以下、『』内はすべて朝日新聞からの引用)。

 『14歳以下の人口が50年後に半減するとの推計に基づき、過疎地の小規模校が続出すると判断。小中学生が同じ教室で学ぶ複式学級や、高校教諭の小中学校への派遣など、現行制度の枠を超えた仕組み作りをめざす。』

 ということで、かなり先の話とは言え人口減による影響は待ったなしの情勢です。これは教育のみならず、衣食住に関わる経済活動すべてにおいて言えることでしょうけれど。ちなみに関連記事に児童生徒数減少の予測が出ていました。

 思い描かれるイメージの部分を抜粋します。

『「未来の学校」は、こんなイメージだーー。 高齢化が進む山間部の小村。6〜15歳の子ども20人が小中一体型の村立学校に通う。学年の垣根はなく、算数が得意な11歳の子は13歳の子と一緒に数学の授業を受ける。5人の教員が複数教科を掛け持ち、音楽や美術は「芸術科」にまとめ、全学年の共通授業。大人数の方がやりやすい体育の授業は、隣村の学校と合同だ。帰宅後はパソコンを使った通信教育。各自の学習進度に合わせた宿題が出て、採点結果や指導法が教員に送信されるーー。』

 どうです? まさにICTの出番です(笑)。
 複式学級では、おのおのの児童生徒がパソコンで自分の課題に向かい合います。これにはフューチャースクール特別支援学校等で培ったノウハウが役に立つはずです。また他のフューチャースクール実証校では、タブレットPC持ち帰り実証実験も始まっています。
 また離れた教室を結ぶ遠隔授業も現在実証が行われ、日常的に本校と分教室を結ぶ試みも進んでいます。

 時間と空間を越えて場を共有できるのがICTの強みであり、個々の児童生徒に応じたコンテンツ提供のノウハウが蓄積されれば上記のかなりのことは実現可能です。ただ、「指導法が教員に送信される」は余計です(笑)。こういう部分にカチンとくる人は必ず居ますから。

 ICT活用授業の研究成果が上手にフィードバックされ、本当に使える仕組みが構築されることに期待です。