宮大工棟梁・西岡常一さんの記録映画「鬼に訊け 宮大工西岡常一の遺言」(山崎佑次監督)が、4/14から大阪・十三の第七芸術劇場を皮切りに各地で上映されるそうです。
西岡さんのことはかなり前、『木のいのち木のこころ』三部作を読み、感じ入った記憶があります。
曰く、
宮大工の仕事は1000年残す建物を作ることだから、100年後のことを考えて木を組め。
ちょっとうろ覚えですが、こんなことが書いてあったと思います。長く残る建物だから「今」よくてもダメなんですね。木自体の重さで落ち着いていく「100年後」をイメージしないと・・・
当時、塾講師だった私に、生徒の卒業後の長い人生について目を開かせてくれた言葉でした。
朝日の記事からも西岡さんの方法論を抜粋します。
『木の質は土の質によって決まる。ただ製材された材木を買うのではなく、山を観察し、そこに生えた木の質まで判断して買わねばならない。建物を建てるときは、南に生えていた木は南に、北の木は北にと、成長した環境に合わせて使う。木は微妙に右や左にねじれていたりするため、この癖を組み合わせてねじれを相殺し、建物がゆがまないようにする・・・』
人を見るように木を見ています。
様々な局面で生きてくる教えではないでしょうか。
山崎監督は6年間寺社建築を勉強され、その後撮影に3年半かけたそうです。
この記録映画、ぜひ見たいです。