ICT機器について(3)ー実物投影機

「実物投影機」なんて聞くと「すごいことができる機器?」なんて勘違いしちゃいそうですが、「書画カメラ」ともいって要はカメラです(笑)。
現場でよく目にするのはELMOの機器ですね。価格を見て高いと思った方、ご心配なく。パソコンに接続するWebカメラでも代用できます(数千円程度)。ただし、解像度、照明の有無など性能が別次元なので専用機をオススメします。

教室で使用する意味・効果は高く必須のICT機器です。
パソコン、プロジェクタ、実物投影機を「ICT三種の神器」と呼んでもいいのではないでしょうか。電子黒板(IWB)も普段はプロジェクタ用途でしか活用されてない先生も少なくないことですし。
このあたりICT活用教育の持続可能性(サステナビリティ)とも絡む話ですが、また機会を改めて書きたいと思います。

さて、その用途ですが前のエントリ(「ICT機器について(1)-電子黒板」)でも紹介しましたが、

  • 習字の時間に先生の手元を拡大して見せる
  • 裁縫の針の使い方や包丁の使い方を実演して見せる
  •  黒板用ではなく児童が使用しているものと同じコンパス、三角定規を使って見せる
  • 教科書を投影し、児童の目線を上げられる
  • 教科書に付箋を貼ってポイントを隠すことで習得・思考、はがして確認できる
  • 児童生徒がその場でまとめたノートを投影してクラスで共有

といった使い方があり、工夫しだいでは準備の手間を最小に抑えつつ、授業に効果的に活用できます。ポイントは「1教室1台」設置ですね。

そうそう、私が参観した授業でこんなことがありました。

算数の授業で「定規を正しく使って長さをはかる」単元でのできごと。
先生が児童を指名し、長さをはかる様子を実物投影機でプロジェクタに映し出すという場面(普通に机上で作業する、その様子をクラスで共有できるのが実物投影機の魅力)です。
プロジェクタに児童の手元が映り、あれこれ考えながら定規を当てる様子が見えていましたが 、突然、画面が真っ黒に。「これは大変!機器の不具合?!」と支援員も児童の元へ駆け寄ったのですが、原因は・・・夢中になった児童が前かがみになりカメラの下へ頭を突っ込んだためでした(笑)。
画面が消えた!と思ったのは、実は児童の後頭部が映っただけだったということが判明し、教室は笑いの渦に包まれたのでした。

実物投影機と連動するソフトウェアも使い勝手がよくなり、入力装置としても非常に優秀です。
例えば、児童数、撮影間隔をセットし、自動シャッターで画像取り込みができる機能があります。 この機能を活用すると、児童がかいた絵や習字、新聞を手間をかけずにファイルに保存することができます。

1教室に1セットの導入をぜひ検討して頂きたいですね。
私塾で導入しても面白い機器だと思います。

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