支援員さんの不安なこと(2)

昨日に続き今日もICT支援員研修でした。
今回の学校については、集合型事前研修はこの2日間のみです。IWB、デジタル教科書、実物投影機、協働教育アプリケーション等の基礎操作と連携を確認しました。
あとは現地に戻ってから「頭で考える前に手が動く」ようになるまで触りまくるだけです。

研修終了間際に話したところ、やはり月末に控えた教員研修が不安なようです。

でもそれは支援員のみなさんが通ってきた道。初めて先生方の前に立ち、説明するわけですから不安がない方がおかしい。それが当たり前の反応です。

その不安を克服するように、とにかく機器に触れて欲しいですね。ICT活用の事例紹介や有効活用のためのアドバイスなどはいくらでもできますが、機器を皮膚感覚で操作できるようになるには自分が多くの時間触れあうしかありませんから。そしてマニュアルに記載されていない(マニュアル化できない)この皮膚感覚こそ、初期段階で先生に操作のコツを教える上で非常に大切なのです。

パイロットの飛行時間や、ダイバーの潜水本数と同じことです。ある程度の数(時間)をこなすと見えてくる世界が違ってきます。
繰り返しになりますが、経験の浅い支援員は多くの機能を使いこなすので精いっぱい、またマスターすると嬉々として使わない様々な機能を先生に紹介しがち。いいんですよ、自分が知っている分には。
ステップアップした支援員は授業の流れの中で必要な機能に絞って先生に提案することができます。例えばデジタル教科書の機能でいうと、「拡大」と「ペン」 です。導入初期であればあるほど、この絞り込みが大切です。

この2日間で学んだことを徹底反復して、教員研修に臨んで欲しいと願っています。

支援員さんの不安なこと

本日、研修でお会いしたICT支援員さんは女性の方。

どんな不安を抱えているかヒアリングしてみました。
様々な機器の使い方や、授業の構成が分からない不安の言葉が返ってくると思っていたら・・・

「小学校と違って中学校だから、子どもたちが素直にパソコンを操作して勉強してくれるか不安」とのこと。

この回答には意表をつかれましたが、「確かにその心配はするだろうなあ」と思い直しました。
今日はすでに実施されているフューチャースクールのビデオも見てもらいましたが、小学生が元気よく授業を受けている場面がほとんど。 中学生ではこうはいかないと感じたかもしれません。

でも心配ご無用。それは見かけだけです!

中学生といっても、外見よりずっと子どもらしさを持っている生徒が多いのも事実。 ICTを上手に活用した分かりやすい授業、魅力的な授業にはきっと反応してくれますよ。
それに先生方や、支援コーディネータもついていますから。

2年目の今年度からは中学校と特別支援学校のフューチャースクール推進事業も始まり、同様の不安を抱えている支援員さんも多いのかな。

きっと大丈夫、一所懸命な支援員さんはどこの学校でも「先生!」って慕われてます。

ICT機器の持つパワー

普段からゲーム機器やパソコンに慣れ親しんでいる子どもたちは、ICT機器やシステムを使いこなすのが早いです。そして私たち大人が考えている以上にパソコンやIWB(電子黒板)を用いた授業を楽しみにしています。

こんな場面を目撃したことがあります。
フューチャースクールの1年生のクラス、初めてタブレットパソコンに触れた時のこと。充電保管庫から真新しいパソコンを取りだして自分の席に運んできた時のまぶしい笑顔。
ひととおりの使い方説明の後、タブレットパソコンに慣れてもらうために、Windows標準アプリの「ペイント」で お絵描きをしてもらいました。隣近所でわあわあ言いながら使い方を教えあい、絵を描いている児童たち。
熱気が満ちている教室で、中には夢中になるあまり涎をタブレットのスクリーンに垂らしながら夢中でお絵描きする子も(笑)。

このような熱気はいつまでも続きませんから学習の駆動力、モチベーションとして期待し続けるのは無責任の誹りを免れないでしょう。先生方も「ただ使ってみる」段階から徐々に通常授業の中で「効果的に使う」教具の一つとして飼いならしていく必要があります。

しかしちょっと機器やデジタル教材を触った程度で「これは使えない」と決めつけてしまう先生もいて残念に思うこともあります。

「黒板とチョークがあれば授業はできる」
確かにそうかもしれません。校務に追われて忙しいのも分かります。それでもICTを使うことで教育効果を高められるケースも少なくないはずです。
またデジタル素材は再利用が容易ですから、きつい洗礼を受けた後で恩恵を被る場面も少なくないと思います。

ICT支援授業も緒に就いたばかり。実りあるものにしていくためには、使ってみてどうなのか知見を集め、共有していくしかないでしょう。
ぜひ使える場面から使っていただけたらと切に願います。

そしてそれをサポートする大切な役割をICT支援員は担っているのです。

プラグインJetpackの導入

 Google Analystics はプラグイン「GA Authors」で使い始めているものの、ちょっと本格的すぎるきらいがあります。

 そこでWordPressのダッシュボードから簡単にアクセス解析を見られるプラグインを探していたところ、「Jetpack」というのが引っかかってきました。
 さっそくダッシュボードメニューの[プラグイン]→[新規追加]で「jetpack」を検索。

プラグイン選択画面

 WordPress.comの公式プラグインなので一番上に見えてます。が・・・★3つ?!
 2段目にある「Manual Control for Jetpack」、こちらは★5つ。解説によるとどうやらJetpackはユーザの許可を得ないまま多くの機能が働くようです。それでJetpackをコントロールするこのプラグインの評価が高いんですね(笑)。

 勝手にいろいろやってくれるのは経験上お断り申し上げたい。

 リストを眺めていくと5段目に「Jetpack Lite」というのがあります。名前も良いし評価が★5つ。WordPress.comの公式プラグインではないと断り書きがありますが、これを導入することに決めました。
 結果はまたレポートします。

 いやあ、WordPressのプラグインの世界、深いです。
 今のところ解説本など読まず手探りであれこれ試してますが、体系的な情報収集の必要性を感じています。

学校現場の著作権

来週早々に、ICT支援員の研修を行います。その打ち合わせの席で言われたのが「著作権の研修も盛り込んで欲しい」というもの。

かつて学校と役所は著作権の無法地帯と言われた時期もありましたが、随分変わったなあという印象です(笑)。

著作権自体、議論の余地を多く残しており、またネズミの国の影響で映画の著作権が50年から70年に延びたなどという話がまことしやかに語られもするブラックな世界。

授業で使うために先生自ら必要部数のコピーを取り児童生徒に配るのはオッケーだが、IWBで提示する為にスキャンしてサーバに保存するのはグレー。
なぜかというと、他の先生も使う可能性があるから。

著作権法第35条では許諾なしの複製は「授業を実際に行う人」にしか認められていないんですね。
だから、ICT支援員が教員の代わりにコピーするのも、厳密に言うとグレーです。おちおちコピーも頼めません。

この辺り、現場の実情を考えると更なる法改正が必要ではないでしょうか。

iPhoneアプリからの投稿

せっかくWordPressのiPhoneアプリがあるのだから使いたいのは人情ですよね。
でも使う前には設定が必要です。
「XML-RPC」を有効にします。

そのやり方ですが、WordPressの管理画面(ダッシュボード)のメニューから
[設定]→[投稿設定] を選択、以下の画面の赤枠にチェックを付けるだけです。

投稿設定画面

これでiPhoneアプリから簡単・軽快に投稿できるようになります。

ICT支援授業に関する誤解

本日、K市のある学校をICT支援員の指導&サポートで訪問しました。

ここの支援員のITスキルは高い方。システムの使い方からカスタマイズまで、自分で調べてどんどんやってしまう。頼もしい人材だ。

しかし「子どもたちを教えるということ」に関してはまだ研修しきれておらず、今日もひっかかる言動が2点ありました。

まず児童生徒ひとりひとりに貸与されるパソコンを強制的に操作できなくする「操作ロック」ボタンに抵抗感がないこと。

私はいくつかの現場で、数多くの授業参観を行ってきましたが、「操作ロック」ボタンを使用している先生を見たことがありません。先生は授業が中断することはあっても粘り強く言い聞かせて指導する。
だから小学校にあがったばかりの1年生も1学期が終わる頃には先生の説明を聞く時は「手はおひざ」に置くことができるようになるのです。
これは教育の根幹に関わる見過ごせない点だと思います。

もう 1点。多くの機能がカスタマイズされ削られて、納品されたアプリケーションを見て「ほとんど授業で使えないものになってしまいました」との発言。

違うよ。機能の多さ=授業の豊かさではないよ。

私的には、削られて痛い機能もありましたが児童生徒のパソコン画面をIWBに転送する機能は生きており、「これを活用できれば」という見立て。

以前のエントリでも書きましたが、デジタル教科書の多機能さがよい授業に直結するわけではありません。新人教師がデジタル教材を使ったからといって、すぐにベテラン教師と同じレベルの授業ができるわけではないのです。

今はプロジェクトの立ち上げで、機器やシステムの学習に大わらわ。こんな話をじっくりする時間はなかなか取れないけれど、次回の訪問ではしっかり話したい、話さなければと意識しました。

65インチIWBの威力

本日、T市の小学校へ教員向け研修で伺いました。
この自治体は2つの小学校がICT支援授業に取り組んでいます。

特長のひとつは65インチという、よそではなかなかお目にかかれない大サイズのIWB。50インチを見慣れた目にはかなり大きい。
教育委員会の方の鶴の一声で決まったそうです。

こちらがその様子。

この部屋は20人教室ですが、後ろからでも充分見やすい大きさです。

教室の広さ、児童生徒の人数にもよりますが、今後IWBの導入を考えている学校には、ぜひ65インチサイズを検討して頂きたいですね。

ICT機器について(3)ー実物投影機

「実物投影機」なんて聞くと「すごいことができる機器?」なんて勘違いしちゃいそうですが、「書画カメラ」ともいって要はカメラです(笑)。
現場でよく目にするのはELMOの機器ですね。価格を見て高いと思った方、ご心配なく。パソコンに接続するWebカメラでも代用できます(数千円程度)。ただし、解像度、照明の有無など性能が別次元なので専用機をオススメします。

教室で使用する意味・効果は高く必須のICT機器です。
パソコン、プロジェクタ、実物投影機を「ICT三種の神器」と呼んでもいいのではないでしょうか。電子黒板(IWB)も普段はプロジェクタ用途でしか活用されてない先生も少なくないことですし。
このあたりICT活用教育の持続可能性(サステナビリティ)とも絡む話ですが、また機会を改めて書きたいと思います。

さて、その用途ですが前のエントリ(「ICT機器について(1)-電子黒板」)でも紹介しましたが、

  • 習字の時間に先生の手元を拡大して見せる
  • 裁縫の針の使い方や包丁の使い方を実演して見せる
  •  黒板用ではなく児童が使用しているものと同じコンパス、三角定規を使って見せる
  • 教科書を投影し、児童の目線を上げられる
  • 教科書に付箋を貼ってポイントを隠すことで習得・思考、はがして確認できる
  • 児童生徒がその場でまとめたノートを投影してクラスで共有

といった使い方があり、工夫しだいでは準備の手間を最小に抑えつつ、授業に効果的に活用できます。ポイントは「1教室1台」設置ですね。

そうそう、私が参観した授業でこんなことがありました。

算数の授業で「定規を正しく使って長さをはかる」単元でのできごと。
先生が児童を指名し、長さをはかる様子を実物投影機でプロジェクタに映し出すという場面(普通に机上で作業する、その様子をクラスで共有できるのが実物投影機の魅力)です。
プロジェクタに児童の手元が映り、あれこれ考えながら定規を当てる様子が見えていましたが 、突然、画面が真っ黒に。「これは大変!機器の不具合?!」と支援員も児童の元へ駆け寄ったのですが、原因は・・・夢中になった児童が前かがみになりカメラの下へ頭を突っ込んだためでした(笑)。
画面が消えた!と思ったのは、実は児童の後頭部が映っただけだったということが判明し、教室は笑いの渦に包まれたのでした。

実物投影機と連動するソフトウェアも使い勝手がよくなり、入力装置としても非常に優秀です。
例えば、児童数、撮影間隔をセットし、自動シャッターで画像取り込みができる機能があります。 この機能を活用すると、児童がかいた絵や習字、新聞を手間をかけずにファイルに保存することができます。

1教室に1セットの導入をぜひ検討して頂きたいですね。
私塾で導入しても面白い機器だと思います。

WordPressのアクセス解析

独立ブログを運用するからにはいろいろカスタマイズしたい。
当然のようにそう考えていますが、何から手を付けるか悩ましいところです。
まずはアクセス解析から始めるのが順当かな。

アクセス解析といえば「Google Analytics」ですね。
新規登録するか、ログインして解析のためのURLを登録します。 最初は漠然とそこの設定画面で表示されるコードをインデックスページ(ファイル名を省略した時に自動的に補完されるページで通常index.htmlなど)のヘッダに書いてやればいい、と思っていました。

が、WordPressの多数の構成ファイルのうちどのファイルに記述したら良いか探すのは大変! いくつかググってみましたがそこで見つけたのはプラグインを使う方法
確かにソースをいじる必要もなく、スマートです。

管理画面の[プラグイン]>[新規追加]で検索したところ、「GA Authors」というプラグインが良さそうと分かり、早速インストール。

設定は非常に簡単で「Google Analytics」でURLごとに発行される「UA-xxxxxxxx-1」というIDを設定するだけ。

他にも様々な機能を提供してくれるプラグインがあるので、WordPressブログのアップグレードに活用していきたいですね。